インタビュー・会議音声処理のためのお役立ち情報
- ICレコーダーのスペック
- 対応メモリー
- メモリーを外して、他人ととデータのやり取りができること
- メモリーがいっぱいになった際に、空のメモリーと入れ替えることができること
- 最大録音時間・内蔵メモリー容量
- PC接続
- 記録形式
- 内臓マイクと外部入力端子
- 電源
- では、どのようなICレコーダーが良いのか?
今や、音声の録音に必要不可欠となったICレコーダーですが、各メーカーがさまざまな特徴を持った製品を発売しており、どのような製品を買ったら良いのかを選ぶだけでひと苦労です。 ICレコーダーを選ぶ際、もっとも重要なことは、用途にあった機能を備えた製品を見つけることだと思います。 そこで、ここでは、ICレコーダーを選ぶ際に、知っておくべき機能・スペックと関連する用語を説明したいと思います。
対応メモリーとは、データの保存先のメモリーのことです。 メモリーは、大きく分けて、本体から取り外しのできない『内臓メモリー』と、取り外しのできる『外部メモリー』に分けられます。 現在の主流は、内臓メモリーに保存するタイプが圧倒的で、外部メモリーでは、『SDカード』を使えるものが若干あるくらいです。
外部メモリー対応のものを使うメリットとしては、
[SDカード … SDメモリーカードとは、1999年にSanDisk社、松下電器産業、東芝の3社が共同開発したメモリカードの規格。 デジタルカメラ、携帯電話などの携帯機器やテレビなどの家電機器まで幅広く利用されている。 SDメモリーカード、miniSDカード、microSDカードなどの規格がある。]
最大録音時間は、その製品が録音できる最大の時間です。 ほとんどのICレコーダーには、10時間以上近い最大録音時間があるので、1回のインタビューや、会議で使い切ってしまうことはありませんが、小まめにバックアップをするのは面倒です。 用途に合わせ、ある程度余裕のある録音時間のものを選ぶのがお勧めです。 250時間以上のものが、現在の主流のようです。
また、内臓メモリーは、録音時間の目安にはなりますが、それだけでは、どのくらいの時間、録音できるかは分かりにくいと思います。 そこで、下の表のように、横軸に容量、縦軸に録音の品質を表すビットレートをとると、容量ごとにどの程度の音質でどの程度の時間録音できるかが分かります。
現在の主なICレコーダはMP3またはWMAといった圧縮フォーマットに対応しており、最高品質が128〜192kbps、高品質で64kbps、標準で32kbpsというのが一般的です。 PCMというのは、圧縮を行わない音声データ保存形式で、その製品で得られる最高の音質です。
ICレコーダーの音声データを、PCに接続して取り込めるかどうかです。 データの保存や、他の人とのデータのやり取りを考えても、ビジネスで使うのであれば、PC接続は必須です。 専用コードを用いて、PCとレコーダーを接続するものと、直接レコーダーをPCに接続するものがありますが、直接接続の方が便利なため、人気が高いようです。 直接接続のものは、下の写真のように、スライドなどで、本体からUSB端子を出すことができます。
記録形式とは、録音した音声のファイル形式です。 MP3、WMA、リニアPCMなどが主流です。 保存形式は、MP3やWMAなど、広く行き渡った形式で録音できるものを選ぶことをお勧めします。 中には独自の音声フォーマットで記録して、PC上で聞く場合には、専用ソフトを用いなければならないものがありますが、データの共有を考えると、非常に不便です。 また、圧縮なしで高音質の音声を保存できるリニアPCM形式で保存できるモデルも人気ですが、会議音声などを録音する範囲では、必須機能ではないと思います。
録音される音声の質は、マイクの性能によって大きく異なります。 特に、外部端子が無く、内臓マイクがモノラルの製品では、ステレオ音声が記録できません。 会議音声などの場合、後から発言者を特定するには、奥行きのあるステレオ音声が便利です。 内部マイクがステレオのものも良いですが、外部入力端子があれば、別に用意した高音質マイクやタイピンマイクなどを使えるため、さまざまな音声の取り方が可能になります。
電源の主流は、単3アルカリ乾電池や単4アルカリ乾電池のようです。 USB端子から充電できるタイプもありますが、予備の電池を用意しておけば、乾電池方式で事足りると思います。 長時間録音で急に電池が切れるようなことが無いように、電源の残量レベルがわかりやすいものが良いでしょう。
ICレコーダーを、会議やインタビュー用に購入する際に、必要だと思われるスペックを表にまとめてみました。
機能 | スペック |
---|---|
PC接続 | PC接続は必須です。 特にダイレクト接続がお勧めです。 会議・インタビューの録音を考えれば、他の参加者や関係者とシェアする必要があり、編集が必要になる場合も大いに考えられるため、PCを利用したファイルの送付や、編集は必要です。 |
対応メモリー | 対応メモリは、PC接続を考えれば、内蔵メモリで十分だと思います。 |
最大録音時間・内蔵メモリー容量 | 標準音質で、20時間程度録音できれば、一度に多くの会議・インタビューを行う場合や、小まめにデータを整理するのが面倒な場合でも十分でしょう。 この場合、製品にもよりますが内臓メモリーは、1G〜2Gあれば十分でしょう。 |
記録形式 | 汎用性の高い、MP3やWMVで保存できるものが良いでしょう。 リニアPCMはあれば便利かもしれませんが、会議・インタビューくらいであれば、特に必要は無いと思います。 |
内臓マイクと外部入力端子 | ステレオマイクを利用できるものがお勧めです。 また、外部入力端子も利用できるものが便利です。 |
電源 | 市販の乾電池を用いるものが便利です。いざという時に電池なくなっても、予備を用意したり、近くのコンビニで購入することで対応ができるので、お勧めです。 |